話題のAIボイスレコーダー、PLAUD NotePin。その薄さやAI機能に関心が集まっていますが、「このPLAUD NotePinでスマートフォンの通話録音や電話録音はできるのだろうか?」と疑問をお持ちではないでしょうか。
仕事上の記録や大切な会話のために、電話録音の機能が必要だと考えている方もいらっしゃるかもしれません。先に結論をお伝えしますと、残念ながらPLAUD NotePin単体では、スマートフォンの通話録音機能には公式に対応していません。
この記事では、なぜPLAUD NotePinで通話録音ができないのか、その具体的な理由(デバイスの仕組みやOSの制限)を詳しく解説します。さらに、代替となりうる方法の紹介や、通話録音機能を備えた上位モデルとの比較、そして実際に通話録音を行う際の法的な注意点まで、PLAUD NotePinの通話録音に関する情報を分かりやすくまとめました。
この記事を読むことで、PLAUD NotePinの機能を正確に理解し、ご自身の使い方に合っているか判断する一助となれば幸いです。
- PLAUD NotePin単体では通話録音ができないという事実
- 通話録音ができない具体的な理由(センサー非搭載やOS制限)
- 通話録音が必要な場合の代替手段(非公式な方法や上位機種)
- 通話録音機能の利用に関する注意点(音質や法的側面など)
PLAUD NotePinの通話録音機能は?
- 結論:NotePin単体での通話録音は不可
- 公式見解:振動センサー非搭載のため非対応
- 上位機種PLAUD NOTEとの最大の違い
- iOSとAndroid共通:OS側の制限も影響
- iPhoneでの電話録音の仕組みと制約
- Androidでの電話録音アプリの現状
結論:NotePin単体での通話録音は不可
PLAUD NotePinを使用して、スマートフォンの通話内容を直接録音することはできません。PLAUD NotePinは、携帯電話やスマートフォンで行われる通話を記録するための機能が備わっていない設計となっています。
そのため、会議やインタビューといった対面での会話、あるいは個人の音声メモを録る用途には適していますが、通話記録を主目的とする場合には別の手段を検討する必要があります。
主に、身の回りの音を録音するボイスレコーダーとして活用する製品です。
公式見解:振動センサー非搭載のため非対応
PLAUDの公式ウェブサイトやサポート情報では、NotePinが通話録音に対応していない理由が明確に説明されています。主な理由は、通話音声を正確に捉えるために上位モデルに搭載されている「振動伝導センサー(V.C.S)」が、NotePinには内蔵されていない点にあります。
このセンサーは、スマートフォンのスピーカー部分などから伝わる微細な振動を検知して、相手の声を録音する仕組みです。PLAUD NOTEはこのセンサーを活用して通話録音を実現していますが、NotePinにはその機能がないため、公式に「通話録音は非対応」とされています。
上位機種PLAUD NOTEとの最大の違い
PLAUD NotePinと、同じブランドから出ている上位モデル「PLAUD NOTE(プラウドノート)」を比べた際の最も大きな違いは、スマートフォンの通話録音ができるかどうかという点です。
PLAUD NOTEには、通話中の相手の声を捉えるための「振動伝導センサー」が内蔵されており、スマートフォン本体に磁石で装着することで通話を録音する機能が備わっています。
しかし、PLAUD NotePinにはこのセンサーが搭載されていません。このハードウェアの違いが、NotePinでは通話録音が行えない決定的な理由となります。
そのため、NotePinは主に対面での会話や講義、思いついたアイデアなどを記録する用途に特化したボイスレコーダーとして設計されているのです。
iOSとAndroid共通:OS側の制限も影響
PLAUD NotePinが通話録音に対応していないのは、デバイスの機能面だけでなく、スマートフォン自体のOS(オペレーティングシステム)による制限も影響しています。これはiPhoneで使われているiOSでも、多くのスマートフォンで採用されているAndroidでも共通の状況です。
近年、プライバシー保護の観点や、国や地域による法律の違いに対応するため、両OSともに通話録音機能を意図的に制限する傾向にあります。例えばiPhoneは、世界中で販売される都合上、通話録音を標準搭載していませんし、アプリでの実現も困難です。
Androidも、バージョン10以降はサードパーティ製アプリによる通話録音を制限し、2022年にはGoogle Playストアから関連アプリが一掃されるなど、規制が強化されました。NotePinには、こうしたOS側の制約を乗り越えて録音する特別な機能はないため、どちらのOSのスマホであっても通話録音はできない、という現状があります。
iPhoneでの電話録音の仕組みと制約
iPhoneの場合、標準機能として通話を録音する機能は搭載されていません。また、App Storeで配布されているアプリケーションを使っても、基本的に電話の会話を録音することは難しい状況です。
この背景には、Appleがグローバルで製品を展開する上で、通話録音に関する法律が厳しい国や地域に配慮しているため、という理由があるとされています。OSレベルで通話音声へのアクセスが制限されており、アプリが自由に録音できない仕組みになっています。
そのため、PLAUD NotePinのようなボイスレコーダー単体では、iPhoneの通話音声を記録することはできません。
Androidでの電話録音アプリの現状
Androidスマートフォンにおいては、以前は多くの通話録音アプリが利用可能でした。しかし、Googleによるプライバシー保護とセキュリティ強化の方針転換により、近年、サードパーティ製のアプリによる電話録音は非常に困難になっています。
具体的には、Android OSのバージョンが上がるにつれて、アプリが通話録音に必要な機能へアクセスする権限が厳しく制限されるようになりました。特に、2022年にはGoogle Playストアのポリシーが変更され、Accessibility API(ユーザー補助機能)を利用した通話録音アプリが実質的に禁止されました。
この影響で、多くの通話録音アプリがストアから姿を消したり、正常に動作しなくなったりしています。一部の端末メーカーが独自機能として搭載しているケースを除き、一般ユーザーがアプリストアから手軽に通話録音アプリを入手して利用することは難しいのが現状です。
PLAUD NotePin通話録音の代替と注意点
- スピーカーホンでの録音は可能?非公式な方法
- LINEやVoIP通話も直接録音はできない
- 通話録音が必要ならPLAUD NOTEを検討
- 録音開始時の通知機能について
- 通話録音における法的な注意点
- まとめ:PLAUD NotePinは対面録音向き
スピーカーホンでの録音は可能?非公式な方法
PLAUD NotePin自体に通話録音機能はありませんが、スマートフォンのスピーカーホン(ハンズフリー)機能を使って、そこから出る音声をNotePinのマイクで拾うという形でなら、会話を録音すること自体は可能です。
これは、NotePinが持つ通常のボイスレコーダー機能を利用する方法と言えます。しかし、このやり方はあくまで非公式なものであり、いくつかの注意点があります。
まず、NotePin固有の機能ではないため、音質は保証されません。相手の声が小さすぎたり、自分の声ばかりが大きく録れたり、周囲の雑音を多く拾ってしまったりする可能性があります。
また、スマートフォンを耳に当てて通話している場合や、Bluetoothイヤホンを使っている場合には、相手の声はほとんど録音できないと考えられます。公式に推奨されている使い方ではない点を理解しておく必要があります。
LINEやVoIP通話も直接録音はできない
PLAUD NotePinでは、携帯キャリアを通じた通常の電話だけでなく、LINE通話やSkype、Zoom、Microsoft Teamsといったインターネット技術を使ったVoIP通話(インターネット電話)やオンライン会議の音声も、直接録音することはできません。
NotePinには、これらのアプリやサービスと直接連携して音声データを受け取る機能や、Bluetoothヘッドセットのように振る舞って音声を取り込む機能は搭載されていないためです。
これらの通話をどうしてもNotePinで記録したい場合は、前述のスピーカーホンと同様に、スマートフォンやパソコンのスピーカーから音声を出力し、その音をNotePinのマイクで拾うという方法しかありません。
これもまた、音質面での課題や録音漏れのリスクが伴う非公式な手段となります。
通話録音が必要ならPLAUD NOTEを検討
前述の通り、PLAUD NotePinはスマートフォンの通話録音に対応していません。もし確実な通話録音機能を求めているのであれば、同じPLAUDブランドの上位機種である「PLAUD NOTE」を検討するのが良いでしょう。
PLAUD NOTEは、NotePinにはない「振動伝導センサー」を内蔵しており、スマートフォンの背面に磁力で装着することで、通話相手の声を含めてクリアに録音できるよう設計されています。本体には録音モードを切り替えるスイッチがあり、「通話録音モード」を選択して使用します。
このように、通話録音を主目的とするユーザーのニーズに応える機能を備えています。ただし、PLAUD NOTEでもPCでのオンライン会議の直接録音はできない、Bluetoothイヤホン使用時の録音は難しい場合がある、といった点は留意が必要です。
録音開始時の通知機能について
PLAUD NotePinで録音を開始する際には、本体のボタンを操作します。このとき、録音が始まったことを知らせるためにデバイスが短く振動しますが、周囲に聞こえるようなビープ音や音声ガイダンスなどは流れません。
これは上位モデルのPLAUD NOTEも同様の仕様です。この設計により、会議や商談の場でも目立たずに録音を開始できるという利点があります。
一方で、通話相手や周囲の人からすると、録音されていることに気づきにくいという側面も持ち合わせています。そのため、録音を行う際は、その事実を相手に伝えるかどうか、利用者自身が状況に応じて判断する必要があります。
特に通話を録音する場合は、相手への配慮や法的な側面も考慮に入れることが大切です。
通話録音における法的な注意点
PLAUD NotePinを含むボイスレコーダーで通話を録音する際には、法律やプライバシーに関する点に注意が必要です。現在の日本の法律では、会話の当事者が相手に告げずに通話を録音すること自体を直接禁止する法律はありません。
しかし、録音した音声データの扱い方によっては、プライバシー侵害などの問題に発展する可能性があります。例えば、録音した会話を無断で第三者に聞かせたり、インターネット上で公開したりする行為は、法的なトラブルにつながる恐れがあります。
また、勤務先によっては、業務上の通話録音に関するルールが定められている場合もあります。相手との信頼関係を損なわないためにも、特にビジネスシーンやプライベートな内容を含む通話を録音する際は、事前に相手から同意を得ることが推奨されます。
まとめ:PLAUD NotePinは対面録音向き
この記事ではPLAUD NotePinの通話録音機能について解説してきました。結論として、PLAUD NotePinはスマートフォンの通話録音には対応していません。
これは、通話音声(特に相手の声)を拾うための専用センサーが搭載されていないこと、そしてiOSやAndroidといったOS側の制限があるためです。そのため、このデバイスは主に、会議、インタビュー、講義、あるいは個人の備忘録といった、対面での会話や周囲の音を記録する用途に適しています。
スマートフォンの通話を録音したい場合は、非公式な方法のリスクを理解するか、通話録音機能を備えた上位モデルのPLAUD NOTEや、他の専用機器・サービスの利用を検討するのが良いでしょう。ご自身の主な目的に合わせて製品を選ぶことが大切です。
PLAUD NotePinの通話録音に関する要点まとめ
- PLAUD NotePin単体でのスマホ通話録音はできない
- 通話録音に必要な振動伝導センサー(V.C.S)を持たない
- 公式にサポート外であり通話録音機能は非搭載だ
- 上位機種PLAUD NOTEは専用センサーで通話録音に対応する
- NotePinとの最大の違いはこの通話録音機能の有無である
- iOS/Android両OSのプライバシー制限も非対応の背景にある
- iPhoneではOSレベルで通話録音が基本的に許可されない
- Androidでも近年の規制強化で録音アプリ利用は難しい
- スピーカーホン音声の録音は可能だが音質等の問題が多い
- 耳当て通話やイヤホン利用時は相手の声がほぼ録れない
- LINEやZoom等のVoIP通話・オンライン会議も直接録音できない
- 確実な通話録音にはPLAUD NOTEが代替候補となる
- 録音開始時に相手に聞こえる通知音は鳴らない(振動のみ)
- 通話録音の際は相手への告知や同意に配慮が必要である
- NotePinは主に対面での会話やメモ録音に適したデバイスだ